アルクェイドVS『殺人貴』VSアルトルージュVS遠野四季VSシエル
88 名前:アルトルージュ(LV1) ◆DtljlzWc 投稿日:02/02/23 18:55
<遠野志貴の多難?な1日>
それは、何気ないごく普通の休日だった。
……死徒である私には休日も何も関係ないけど。
気紛れで、街に遊びに出た私はある男性と出会うことになった。
といっても、アルクェイドのしたぼくの志貴のことだけど。
ふと、この前、アルクェイドと一緒に食べに行った中華料理屋での会話を思い出す。
『志貴はねー、どんな時でも私一筋なんだ』
『志貴と私の絆は誰にも引き離せないんだ』
『ああ、ごめん。アルトルージュ、あなたにはまだ恋人がいなかったわね』
『まあ、いくらあ〜ぱ〜でロリッ子でどうしようもないあなたでも、いずれは恋人ぐらいできるわよ』
……その後、中華料理屋が半壊したのは言うまでもない。
その時の事を思い出して、私の心にドス黒いものが芽生えた。
……アルクェイド、あなたのご自慢の恋人がどれほどのものか見せてもらおうじゃない!
俺はアルクェイドとのデートの待ち合わせ場所に向かっていた。
もっとも、まだ時間まで2時間以上あるのだが……
どうせ、アルクェイドのことだ。
1〜2時間程度は早く来ていておかしくない。
そう考えながら、待ち合わせ場所の公園に向かう。
そこに前から黒い服を来た少女が俺に走ってくるのが見えた。
……って、アレはアルトルージュ!?
私は、目前の男―志貴に駆け寄る。
そして……
「久しぶりね、志貴。ねえねえ、どうせ、今日、暇でしょ? これから、私と遊びにいかない? 私が奢るから!」
さりげなく上目使いで志貴を見つめる。
もちろん、こっそり魅了の魔眼を発動しているのは言うまでもない。
(ルール:トリップ3本勝負、
私(この書き込み)>志貴(トリップ)>志貴(トリップの勝敗による心情の揺らめき描写)>私……
で先に2本先取した方が勝ち)
89 名前:『殺人貴』 ◆iaMwIbWo 投稿日:02/02/23 19:03
>88<遠野志貴の多難?な1日>
『―――――これから、私と遊びにいかない? 私が奢るから!』
なんなんだろう、コイツは。
いきなり現われて、いきなりデートのお誘いとは。
………知ってる筈なんだけどな、俺にはアルクェイドしか見えないってコト。
「あ、悪いけど、これからアルクェイドと―――」
デートなんだ、と続けようとして違和感に包まれた。
91 名前:『殺人貴』 ◆hKILL/T. 投稿日:02/02/23 19:12
>89<遠野志貴の多難?な1日>
―――――どくん!
鼓動が一回り大きくなったのを自覚した。
何故だろう、アルトルージュが無性に可愛く見える。
アルクェイドをそのまま幼くしたような姿。
アルクェイドに似た顔立ち。
アルクェイドより長い太陽の色の髪。
アルクェイドと同じ血の色の瞳。
アルクェイドと―――――
違う!
そうじゃない!!
比較なんかじゃない、目の前のアルトルージュから目が離せないんだ。
―――どうかしてる。
どうかしてるって解ってるのに、どうして―――――
92 名前:アルトルージュ(LV1) ◆BIhDr9XA 投稿日:02/02/23 19:23
>91
<遠野志貴の多難?な1日>
(ふふん、どう、アルクェイド? ご自慢の恋人も私にかかればこんなもんよ♪)
私の魅了の魔眼は確かに効果をあげている。
もう一押しで『堕ちる』!
リィゾとフィナから習った必殺コンボで一気に決着よ!
「……アルクェイドが何? ……私と遊ぶのは嫌?」
今度は、涙目で志貴を見つめる。
ついでに魅了の魔眼の効果を更に強める。
「そうよね。私みたいな出来そこないなんて魅力ないよね……」
うつむく。
それでも、上目使いで志貴をちらりと見ることは忘れない。
全て、きちんと計算済み。
角度とか……
93 名前:『殺人貴』 ◆KR38uULw 投稿日:02/02/23 19:35
>92<遠野志貴の多難?な1日>
―――――どっくん!!
何だかヤヴァイぞ、俺…。
さっきからどうしょうもなくアルトルージュが愛しくなって来てしまってるじゃないか。
不自然だ、と頭の片隅で警告が上がって来ているっていうのに、中心の方が聞きやしねえ。
その涙目!
角度を完璧に計算され尽くした上目遣い!!
俺はどうすれば良いんだ、アルク―――――
94 名前:『殺人貴』 ◆hKILL/T. 投稿日:02/02/23 19:56
>93<遠野志貴の多難?な1日>
―――――ぷつん…
何かが
切れる
音が 聞こえた…
『―――私みたいな出来そこないなんて魅力ないよね……』
「ばかっ! そんなワケあるもんかっ!!
出来損ない、だって!?
違う、例え世界を敵に回してでも、俺はそれを否定する!!」
ぎゅうっ、と目の前のアルトルージュを強く抱き締める。
ああ、何故今まで冷たい態度を取っていたんだろう…。
こんなに、愛が、溢れてきている―――――
(垂れ流し状態)
「ダメだ、こんな言葉幾万回繰り返しても足りない、想いは言葉に足りなさ過ぎるっ!!」
言うなりアルトルージュを両手で抱え上げる。
止まらない。
想いが。
思考が。
ココロが。
今すぐ、全身で確かめないと、どうかしてしまいそうで……。
「…行こう、アルトルージュ…」
腕の中にすっぽりと収まったアルトルージュが何か言っているようだが、聞く耳ナッシング。
俺、遠野志貴は愛に生きるのだ。
何処へ向かう?
そう、誰にも邪魔されないトコロへ―――――
95 名前:ねこアルク ◆ICNeko.Q 投稿日:02/02/23 19:59
…………。
96 名前:アルクェイド ◆FZNa6Rqk 投稿日:02/02/23 20:17
>94<遠野志貴の多難?な1日>
遅い、アルクェイドはそう思った。
いや、まだ約束の時間までには一時間以上あるのだが。
志貴は、アルクェイドが約束の時間よりずっと早く来る事を知っている。
だから、志貴も約束の時間より早く来る。
それが二人の暗黙の了解だからだ。
「も〜、志貴遅〜い。何処で油売ってるんだろ?」
公園のベンチに腰掛けて、頬を膨らませてながら足をぶらつかせている。
どことなく、全身から猫のような気配を漂わせているように見えるが、気のせいだろう。
年相応の行為には到底見えないが。
そうして待つ事2分。
遂にアルクェイドは我慢の限界に達した。
早すぎるとかいう突っ込みはとりあえず黙殺されるだろう。
だって、アルクェイドだから。
「……志貴、おしおき」
決然とベンチから立ち上がり、志貴の家の方へと歩いていく。
――そして、見てしまった。
アルトルージュを抱きしめて、もはや誰にも邪魔の出来ない領域に達してしまった志貴の表情を。
それを見た瞬間の衝撃を、何と表現すればいいのだろう――?
その答えは、すぐさま行動に表現された。
ざわり、と空気が蠢くような気配、金色の瞳。
そして、その表情は――まさに、鬼。
そう、久しく忘れていたが、アルクェイドは血を吸う鬼なのだ。
鬼と化したアルクェイドが、地を蹴って二人を追撃する。
「志〜〜〜〜〜〜〜〜貴〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
いや、何というか、形容しがたいモノがそこにいた。
97 名前:アルトルージュ(LV1) ◆BjRfLMZg 投稿日:02/02/23 20:35
>94 >96<遠野志貴の多難?な1日>
「わああっ!?」
志貴は私を抱えて、走り出す。
しまった、ここまで強力に魔眼が作用するとは計算外だったわ。
そして、唐突に志貴の2つ名を思い出した。
『絶倫超人』
もしかして、貞操の危機?
アルトルージュ、ぴ〜ん〜ち!
……など思っていると、嫌な気配を感じた。
これは……アルクェイド?
雰囲気からして、マジ切れモードのようのだ。
追いつかれると命にかかわる。
前門の絶倫超人、後門の悪クェイド。
私は絶体絶命の危機に立たされた。
さしあたって、どっちかをどうにかしないと……
まずは……
「プライミッツマーダ―、アルクェイドをどうにかしなさい!」
プライミッツマーダ―が唸り声をあげて、アルクェイドにおそいかかる。
なにやら、物凄い破壊音が聞こえているが、この際、気にしない。
「志貴、早く! アルクェイドに殺されるわよ!! 最大戦速で離脱開始!!!」
98 名前:ねこアルク ◆ICNeko.Q 投稿日:02/02/23 20:36
bye bye Shiki……
101 名前:遠野四季 ◆cNr9Es.g 投稿日:02/02/23 21:06
>97
ブォン… ブォォォォンッ!!
公園の奧で、重い音が鳴り響く。
排気量750CCの化け物エンジンが公園をに、所狭しと鳴り響く。
漆黒のバイク……ドゥカティに乗るその男は……。
「…………」
クラッチを離し、アクセルを回す。
タイヤが地面を噛み付き、粉塵を巻き起こす……。
そして――――――――単車は動き出す。
「シキィィィィィィィィィィィィッッッッ!!!!」
回転数応じて、ギアチェンジをしながら男は叫ぶ。
ブォンっと迫力あるウィリーからのジャンプでお天気吸血鬼と地上最強の家畜を飛び抜ける。
加速力は絶大。現在のスピードは時速60km
このまま……標的に突っ込むっ!!
「シキィッ!! オマエはオレのものだぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!」
絶叫と共に差し出す腕。この腕を想うヒトに掴ませるため、シキは叫ぶ。
(トリップ勝負:オレが勝てばシキをさらう。負ければ好きにしろ)
102 名前:アルトルージュ(LV1) ◆IRwPQ0wI 投稿日:02/02/23 21:16
>101
とりあえず、アルクェイドは振り切ったようだ。
……で、目の前にいるのはバイクに乗ったロアの転生体。
「頭、痛くなってきた……」
そもそも、発端はなんだっけ?
何か、すごく投げやりになってきている自分に気づく。
志貴が私を優しく地面に降ろす。
志貴はナイフを抜いて、眼を蒼く光らせていた。
「えっ……?」
閃光が走った!
103 名前:アルトルージュ(LV1) ◆4KUROu1. 投稿日:02/02/23 21:21
>102
直後、ロアの転生体とバイクはバラバラになっていた。
1、2、3……計34分割。
芸術ね……。
そう、思っていると、志貴が再び私を抱えて駆け出す。
……まだ、私の危機は去っていなかったようだ。
ああ、私って不幸〜!
なんて、浸っていると突然!
104 名前:遠野四季 ◆17thMv4s 投稿日:02/02/23 21:22
>102
「うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
死点を突かれるまでも無く、バイクのスポークにナイフを突っ込まれ、
オレは大空に羽ばたいていった……。
105 名前:遠野四季 ◆17thMv4s 投稿日:02/02/23 21:24
>103
オレは空に羽ばたいたのが、ロアの魂だと気付くことは無かった……。
107 名前:シエル(M) 投稿日:02/02/23 21:59
>103
珍しいこともあるものです。あの、あの、あの、ナルバレックが私に日本行きを命じました。
聞いた話によれば遠野君もちょうど日本にいるとか。
アルクェイドにくっついていると言っても、ちょっとぐらい顔を合わせるのは許されますよね?
だから、ちょっと色々やりまして、二人の待ち合わせ場所を探し出しました。
足取り軽く、公園へ向かいます。ちょっとからかってやろうかな、とか思いながら・・・
――――そう。そう思っていたんです。最初は。
遠野君は走っていました。
小脇にアルトルージュを抱えて。
目をこれでもかと血走らせて。
あの目は忘れません。
そう言う時の目です。
パチン。
肩にかけていた鞄のカバーを外します。
そこには、対あーぱー吸血鬼用の道具が入っていました。
ガチャリ。
それを構えます。
あの、ますた〜? と気の抜けた声がしましたが、気にしません。
チッ。
狙いを定めます。
あーぱー二号? いえ、今日はあちらではなくて・・・
「――――――遠野君の――」
トリガーを引き絞ります。
「不浄ものぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!」
はわわわわー!
弾頭(セブン付き)が第七聖典から射出されます。
それは遠野君を捉えるとそのまま加速し、ぐんぐんと上昇していきました。
第七聖典改「宇宙葬式典」――セブンを射出して、三段爆裂をしつつ角度とか調整しながら、
成層圏を突破して色々な敵を宇宙に捨ててくる、最終兵器です。
さすがに今日は炸薬を抑えていますから、ちょっとお星様の気分が味わえるだけですけど。
・・・・・・さて。
「アルトルージュ?」
私は微笑みを浮かべながら、こっそり逃げ去ろうとするお姫様の名前を呼びました。
「覚悟は良いですね?」
109 名前:アルトルージュ(LV1) ◆4KUROu1. 投稿日:02/02/23 22:05
>107
『アルトルージュ? ……覚悟は良いですね?』
第七司教―シエルが微笑みを浮かべながら、私に迫ってくる。
「あは、あはは……」
私はシエルが前進した分だけ後ずさる。
不味いなあ。
どうしよう?
そうだ!
「甘いわ、シエル! あなたの弱点は解析済みよ!」
シエルに高速で突進。
シエルの繰り出す黒鍵を潜り抜け、翡翠さんのカレーパンをシエルの口内に叩き込んだ!
同時にシエルの顔が赤・青・黄色と変化し、泡を吹いて倒れる。
「ふう、一丁あがりっと!」
そして、立ち去ろうとした瞬間、背後に悪寒を感じた。
振り向くとそこには金色に眼を輝かせたアルクェイドが微笑を浮かべ、立っていた……
神様、私、何か悪いことをしたでしょうか?